ダイエット食品で痩せられない意外な理由とは?食物不耐性に注意しよう
更新日: 2018年11月02日
皆さんは「ダイエット食品」と聞いて、どんな食品を思い浮かべるでしょうか。
低カロリー、糖質オフ、低脂肪、そのようなラベルのついた食品を思い浮かべる人も多いのではないかと思います。
痩せたいと思って食事に気を配って、低カロリーまたは低脂肪といったダイエットサポート食品を食べ続けていてもなかなか痩せられない。そのような人たちには自分では気づいていない、体重増加につながる隠れた原因があるのではないでしょうか。
それはもしかすると食物不耐性(FI)かもしれません。
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ダイエット食品を食べ続けても痩せられない理由
体重増加には隠れた原因がある
ダイエットするために毎日欠かさず運動をして、きちんと食事のカロリーや食べる量を計算している。
痩せるために一生懸命努力しているのに、痩せないどころか反対に太ってしまうという人たちがいます。
そのような人たちには痩せられない隠れた原因があるのです。
意外かもしれませんが、痩せるためにカロリーはそれほど重要な問題ではありません。
食べる量やカロリー数を計算するよりも、どんな食品を食べるかということの方が重要なのです。
そして、人工甘味料でカロリーを抑えたダイエットをサポートする食品や、低脂肪ヨーグルト、大豆食品や全粒穀物のようなヘルシーといわわる食品でさえ痩せられない原因と無関係ではありません。
ケーキやポテトチップスばかり食べていれば太るのは当然だと思います。
しかし、ほとんどの人が太る原因は、そのような明白な原因ではないそうです。
例えば、健康的な食事をしているつもりでも、少量でも間違った食品を食べ続けてしまったために年に0.5kg太ってしまったとします。
すると、もしかすると10年後には5kg、20年後には10kg太ってしまうかもしれませんよね。
つまり、標準的なカロリー数の食事を心がけていても、間違った食品を食べ続けていたら、明らかな原因がわからないのに太り続けてしまうということになりかねないのです。
そして、そういった人たちがカロリー制限によってダイエットしようとしていたなら、痩せるのは難しいでしょう。
なぜなら、カロリー数よりも何を食べるかということの方が明らかに重要であり、食事の後に私たちの体の中で起きているさまざまな化学反応こそが、体重増加につながる隠れた原因であると考えられるからです。
ですから、痩せるためには、私たちの体の中で起こる化学反応が最適な状態になるように体を癒す必要があります。
ダイエットの天敵は食物不耐性(FI)かも
体の化学反応を最適な状態にするためには、体重増加につながる食物不耐性(Food Intolerance)を避ける必要があります。
食物不耐性(FI)とは、急性の食物アレルギー以外の食物不耐症、食物感受性、フードリアクション全般を含む包括的な用語なのだそうです。
例えば、フードリアクションというと、砂糖や炭水化物を食べすぎると血糖値を急上昇させてインスリンの反応に影響を与えるため、ダイエットに悪影響だというのはご存知だと思います。
低インスリンダイエットというダイエット法もよく知られてますよね。
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また、インスリンの反応とは違い、セリアック病のような食物不耐症である場合、特定の食品の摂取自体が問題となってしまう場合もあります。
これは大抵の場合、遺伝的な問題により食品を消化するために必要な特定の化学物質や酵素が不足していることが原因となっています。
そして、食物感受性は、食物アレルギーのように免疫による反応で生じています。
IgGという抗体が原因で生じる食物感受性の症状は、食物アレルギーの原因となるIgE抗体で生じる症状に比べゆっくりと現れます。
食物感受性の症状にはニキビのような肌トラブルも含まれ、原因となる食品を食べた数日後に症状が現れるという場合もあり、原因となる食品を自覚しにくいといわれます。
食物感受性は75%程度の人にあるともいわれるので、多くの人にとってダイエットの敵になることは間違いありません。
食物不耐性(FI)に注意しよう
食物不耐性(FI)は炎症という厄介な問題の原因にもなります。
例えば、体が炎症状態にあると、ストレスホルモンのコルチゾールが働き続けるようになるため、脂肪が蓄積しやすくなってしまうそうです。
そのうえ、コルチゾールは、快眠や精神の安定を助けるセロトニンを少なくしてしまいます。
ですから、体の炎症状態が続くうちに、やる気がでない、疲れが取れないと感じるようになってしまうのです。
また、体の炎症状態は、レプチン抵抗性という状態を作り出します。
レプチンは満腹感や空腹感を司るホルモンなので、レプチン抵抗性という状態になると満腹感を感じにくくなり、食べる量が増えてしまう可能性があるのです。
さらに、体が炎症状態にあると、体脂肪や血糖値を司るアディポネクチンという物質と反応しづらくなってしまうため、ますます太りやすくなってしまいます。
痩せるためにダイエット食品を食べていても、食物不耐性(FI)につながる食品を食べ続けていては痩せるのは難しいかもしれません。
食事や運動に気を配っていてもダイエットが難しいと感じている人は、食物不耐性(FI)につながる確率の高い食品を避けることを検討してみてはどうでしょうか。
食物不耐性(FI)につながる確率が高い食品
ヨーグルトのような乳製品
ヨーグルトのような乳製品は、ヘルシーでダイエットにも良い食品だと多くの人が考えていると思います。
しかし、ヨーグルトのような乳製品は、実は食物不耐性(FI)につながる確率の高い食品なのだそうです。
例えば、日本では約20%の人が乳糖不耐症であるともいわれていますが、食物不耐性(FI)を含めた西洋の基準では、その割合はもっと多くなります。
また、乳製品にはカゼインというタンパク質が含まれていますが、このタンパク質には依存性があるといわれています。
ですから、乳製品を食べれば食べるほど、もっと食べたくなってしまうかもしれないのです。
さらに、ダイエットに良いといわれるスキムミルクにも体重増加につながる可能性があります。
1万2000人以上の子供たちを対象としたハーバード大学の研究によれば、牛乳をあまり飲まない子供たちに比べると、牛乳をよく飲む子供たちのほうが、BMIの値が高いということがわかったのです。
そして、普通の牛乳よりもスキムミルクのほうが体重増加につながると示されました。
また、学術誌「The Journal of Nutrition」に掲載された研究でも、特に50歳以上の年齢の人たちにおいて乳製品の摂取は体重増加につながる可能性があると示されています。
このようなことから、乳製品を頻繁に食べ続けていると痩せにくくなってしまうかもしれないのです。
豆腐のような大豆が含まれる食品
大豆はヘルシーでダイエットにも良い食品だと考えている人が多いのではないでしょうか。
しかし、ダイエットに良いと考えて大豆食品を食べすぎると、いくつかの理由から反対にダイエットに悪影響になってしまうかもしれません。
例えば、毎日のように大豆を食べているとTSHと呼ばれる甲状腺刺激ホルモンの量が上昇し、甲状腺の機能に影響を与えるといわれます。
また、大豆は自身の抗体が甲状腺ホルモンを攻撃するという自己免疫状態を引き起こす可能性もあります。
このようなことから甲状腺機能が低下し、乾燥肌のような肌トラブルや便秘、体重増加などの悪影響が出てしまうかもしれないのです。
さらに、学術雑誌「Neurobiology of Aging」に掲載された研究によると、中年期に豆腐を週に2回食べる習慣がある人たちは、高齢期における認知機能が低下する、または、認知症リスクが増加するという報告があります。
また、別の研究でも同様に、豆腐を食べる頻度と記憶能力の低さには関連があるということと、豆腐を頻繁に食べる人は認知症リスクが増加することが示されています。
このようなことから、大豆が含まれる食品を食べすぎると体重増加のようなダイエットへの悪影響や認知症リスクの増加のような可能性が考えられます。
ですから、低カロリーでヘルシーだからと、大豆が含まれる食品ばかりを食べすぎないように注意したほうが良いのかもしれません。
パンのようなグルテンが含まれる食品
グルテンはタンパク質の一種で、小麦などの穀物だけでなく多くの加工食品にも安定剤や増粘剤として含まれています。
グルテンには、ゾヌリンというタンパク質を放出させる働きがあるのですが、このゾヌリンには、腸のバリア機能の源となるタンパク質を分解してしまうので、腸のバリア機能の低下につながってしまうのです。
その結果、免疫系が炎症を起こしたり、以前は平気だった食物に対して食物感受性となってしまったりということが起きてしまいます。
そうなると、痩せにくい体質に変化していってしまうのです。
また、グルテンが含まれる穀物には、レクチンが含まれています。
レクチンは、インスリン受容体と結合できるため、インスリン抵抗性という状態を作り出し、脂肪を燃焼しにくい状態に変化させてしまうといわれます。
さらに、レクチンは腸内フローラにも影響を与えるため、食事で摂取したエネルギーを体内に蓄えるように作用し、余計な脂肪が増えてしまう可能性もあるのです。
このようなことからグルテンは、ダイエットを妨げてしまいます。
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まとめ
低カロリーや低脂肪をうたった食品でも、体重増加の隠れた原因につながっていることがあります。
食事や運動に気を配っているはずなのに、どうしても痩せることができないという悩みを抱えている人たちの敵は、食物不耐性(FI)かもしれません。
ダイエットに良いと思われるヨーグルトのような乳製品や豆腐のような低カロリーの食品でさえも、痩せられない原因になっている可能性があるのです。