基礎代謝を上げる食べ物と3つの筋トレ
更新日: 2018年11月05日
基礎代謝とは具体的にどのようなものなのでしょうか。この記事では基礎代謝について説明し、基礎代謝を上げる方法を紹介していきます。
基礎代謝を高めると痩せやすい体が手に入り、ダイエット終了後にリバウンドしてしまう危険性も減少しますよ。
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基礎代謝とは?
ダイエットを始めようと思っている人やダイエット中の人は「基礎代謝」という言葉を見かけることが多いのではないでしょうか。
基礎代謝とはどのようなものであるのか具体的に説明します。
生命の維持に必要な基礎代謝
基礎代謝は私たちが生命を維持するために必要なエネルギーです。私たちの体は生命を維持するためにさまざまな活動を行います。
呼吸したり内臓を動かしたりするときに消費されるエネルギーも基礎代謝であり、基礎代謝は寝ているだけでも無意識のうちに消費されます。
1日で消費されるエネルギーの60%が基礎代謝
基礎代謝は1日の総消費エネルギー量の約60%を占めます。
基礎代謝以外には家事や運動など身体活動による活動エネルギー消費量が30%程度、10%程度が食事の消化や代謝に消費されるDITです。
基礎代謝量の求め方
私たちは具体的にどの程度のエネルギー量を基礎代謝として消費しているのでしょうか。
基礎代謝量の求め方にはさまざまな方法がありますが、今回は厚生労働省が定める方法を紹介します。
厚生労働省が定める方法では基礎代謝基準値と体重を用いて基礎代謝量を求めます。
各年代、性別の基礎代謝基準値(kcal/kg体重/日)は以下です。
参照元:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定討論会」報告書(本文66ページの表6)
・18~29歳…男性:24.0kcal、女性:22.1kcal
・30~49歳…男性:22.3kcal、女性:21.7kcal
・50~69歳…男性:21.5kcal、女性:20.7kcal
・70歳以上…男性:21.5kcal、女性:20.7kcal
基礎代謝量は基礎代謝基準値×体重(kg)の計算式で求め、各年代の平均的な体重における基礎代謝量(kcal/日)は以下の通りです。
・18~29歳…男性:1520kcal、女性:1110kcal
・30~49歳…男性:1530kcal、女性:1150kcal
・50~69歳…男性:1400kcal、女性:1100kcal
・70歳以上…男性:1290kcal、女性:1020kcal
基礎代謝とダイエットの関係
基礎代謝を高めればダイエットに効果的であると言われているのはどうしてでしょうか?
ダイエットでは消費カロリーを摂取カロリーよりも増やし、体内に蓄積された脂肪をエネルギーとして燃焼する必要があります。
基礎代謝はごろごろ寝転がっていたり座っていたりするだけで消費されるカロリーであるため、基礎代謝量を増やすと特別な運動をせずに消費されるカロリーが増えます。このため、ダイエットでは基礎代謝量を増加させることが重要といわれています。
また、基礎代謝量を増やしておけばダイエットをやめた後も痩せやすい体質は維持され、リバウンドの心配が減少します。
食事制限を課すダイエット方法では基礎代謝が低下してしまうことがあります。
基礎代謝が低下すると消費カロリーが減少し、ダイエット終了後に食事の量を戻すと摂取カロリーが増加してリバウンドしてしまう危険性があります。
ダイエットで得た美しい体型を維持したい人は基礎代謝を高めておくことが大切です。
基礎代謝を低下させる8つの原因
どのような原因が基礎代謝量を低下させるのでしょうか。基礎代謝を低下させる原因を8つ紹介します。
1.加齢
基礎代謝量は主に筋肉量によって決められます。
筋肉量が多いと基礎代謝量が多く、筋肉量が少ないと基礎代謝量も少ないです。このため、基礎代謝量は筋肉量が多い10代をピークに加齢に伴って減少します。
2.食事制限
ダイエット中の厳しい食事制限では脂肪だけでなく筋肉も減らしてしまうことがあります。特に筋肉を作るタンパク質の摂取を制限した場合、筋肉量が減り、基礎代謝量が減少してしまう可能性があるため、ダイエット中でも過度な食事制限は避ける必要があります。
また、鉄分が不足し、血流が悪化すると基礎代謝量が減少するため、貧血気味の人は特に鉄分の不足に注意してください。
3.食生活の乱れ
基礎代謝量を減少させるのは食事制限だけではありません。糖分や脂質が多い食事をとりすぎた場合や水分が不足した場合も血流が悪化し、基礎代謝量が減少します。
また、冷たい食べ物や飲み物も基礎代謝を下げる原因になります。
4.冷え性
冷えも基礎代謝量を減少させる原因の一つです。
冷えによって内臓の温度が低下すると基礎代謝も低下するそうです。
内臓が1度冷えると基礎代謝は約12%低下し、18~29歳の女性の平均的な体重における1日の基礎代謝量1110kcalで考えた場合、約133kcalが消費されなくなります。
133kcalは8枚切りの食パン1枚と同程度であることを考えるとダイエットに冷えは大敵であることが理解できます。
5.運動不足
運動不足によって筋肉量が落ちた場合も基礎代謝は低下します。
ダイエットでは適度に運動し、筋肉量を減らさないことが重要です。
6.睡眠不足
睡眠中には成長ホルモンが分泌され、タンパク質も合成されます。このため、睡眠不足が続くと筋肉量が減少し、基礎代謝も低下してしまうことがあります。
7.便秘
便秘も基礎代謝の低下を招きます。
便秘によって腸の活動量が減少すると基礎代謝量が減り、太りやすくなってしまいます。
また、慢性的に便秘が続くと消化、吸収がうまくできなくなり、体が必要な栄養素を吸収できないために内臓などの活動量が減少して基礎代謝が低下する場合もあります。
8.ストレス
ストレスが溜まると自律神経が乱れ、体が冷えて基礎代謝が低下します。
ストレスは溜めこまないように注意してください。
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基礎代謝を上げるのに良い食べ物
基礎代謝を上げるにはどのような食べ物がよいのでしょうか。基礎代謝を高めたい時におすすめの食品やレシピを紹介します。
基礎代謝アップにおすすめの食べ物や飲み物
タンパク質を多く含む食べ物…鶏ささみ、豆腐、牛乳など
タンパク質は筋肉をつくる栄養素であるため、タンパク質を摂取することによって筋肉量の低下予防を期待できます。
鶏ささみや豆腐はカロリーも低く、アレンジしやすい食材であるため、ダイエット中の人に特におすすめです。
鉄分を多く含む食べ物…レバー、マグロ、小松菜など
鉄分が不足すると赤血球に含まれるヘモグロビンが作られなくなります。
ヘモグロビンは酸素を全体に運ぶ働きがあるため、鉄分を摂取して体に酸素を運搬し、細胞や内臓の働きを活発化することによって基礎代謝の向上を期待できます。
ビタミンB群を多く含む食べ物…豚肉、豚レバー、牛レバーなど
豚肉などに含まれるビタミンB1には糖をエネルギーに変換する酵素の働きを助ける効果、豚レバーや牛レバーなどに含まれるビタミンB2には脂質の代謝を促す効果を期待できるそうです。
ビタミンはダイエット中も欠かすことのできない栄養素の一つです。
食物繊維を多く含む食べ物…大豆、インゲン豆、アーモンドなど
食物繊維は消化酵素によって消化できない栄養素です。
食物繊維は水溶性食物繊維と不要性食物繊維に分けることができますが、基礎代謝を上げるには不溶性食物繊維がおすすめです。
不要性食物繊維を食べると満腹感を得やすく、少量の食事で満足できるため、ダイエット中で摂取カロリーを抑えたいときにも良いでしょう。
カプサイシンを多く含む食べ物…トウガラシ、ピーマンなど
トウガラシなどに含まれるカプサイシンは辛み成分です。
カプサイシンには脂肪、エネルギーの消費を促す期待や体温を高めて基礎代謝を上げることを期待できます。
ショウガオールを多く含む食べ物…生姜
生姜に含まれるショウガオールには自律神経のバランス、基礎代謝量の増加に効果を期待できるそうです。
ナットウキナーゼを多く含む食べ物…納豆
ナットウキナーゼにはさまざまな効果があります。
納豆にはビタミンB群や食物繊維も含まれているため、基礎代謝の向上に期待できます。
カフェインを多く含む飲み物…コーヒー、紅茶、烏龍茶、緑茶など
カフェインは交感神経を刺激して基礎代謝を向上させる効果を期待できます。ダイエット中にコーヒーや紅茶を飲むときは糖分や脂肪分をとりすぎないようにしてください。
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基礎代謝を高める!豚の生姜焼きのレシピ
ダイエット中にがっつりとした食事が食べたくなったら豚の生姜焼きがおすすめです。
生姜にはショウガオール、豚肉にはビタミンB群が含まれており、ピーマンにはカプサイシンが含まれています。
■材料(1人分)
・豚肉:100g
・玉ねぎ:4分の1個
・ピーマン:1個
・すりおろし生姜:1かけ
・酒:大さじ1
・しょうゆ:大さじ1
・みりん:大さじ1
・はちみつ:お好みで
■レシピ
1.豚肉はお好みの大きさに、玉ねぎは薄切り、ピーマンは千切りにしておきます。
2.生姜、酒、しょうゆ、みりん、はちみつを合わせておきます。
3.豚肉を中火で焼き、火が通ったら野菜を加えます。
4.野菜にも火が通ったらたれを入れ、絡ませて完成です。
基礎代謝を高める3つの筋トレ
運動で筋肉量を増やすと基礎代謝量も増加するといわれています。
そこで、筋肉量を高めるおすすめの筋トレを紹介します。
紹介するトレーニングは全て基本的で簡単なものであるため、女性や運動不足気味の人でも気軽にチャレンジしてください。
ちなみに、運動は有酸素運動と無酸素運動に大別できます。
有酸素運動は主に酸素を使ってエネルギーを消費する運動であり、筋肉に軽度から中度の負荷を長時間かける運動です。
無酸素運動は酸素を必要としない運動であり、筋肉にためられているグリコーゲンがエネルギーとして消費されます。無酸素運動は短時間で重い負荷を筋肉にかけるため、筋肉量の増加に効果を期待できます。
ダイエットにはウォーキングやジョギングなどの有酸素運動も重要ですが、筋肉量を増やしたい人は筋トレなどの無酸素運動を行ってください。
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1.ぽっこりおなかに効く腹筋のやり方
- 仰向けになって脚を持ち上げ、膝を90度に曲げてふくらはぎと床を平行にします。
- おなかに力を入れて、息を吐きながらおへそを見るように上半身を持ち上げます。
- 息を吸いながら肩と頭が床からほんの少し上がっている状態まで戻ります。
- 戻ったら再び2の状態になります。
- 2~4を10回程度繰り返します。
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- 体が床につかないように腕を曲げたら3の状態に戻ります。
- 3~4を10回程度繰り返します。
姿勢は一直線になるように意識し、視線は前を向いた状態で腕立て伏せを行ってください。
3.ヒップアップや脚やせに効果的なスクワットの方法
- 肩幅程度に足を開いて立ちます。
- ひじを真っ直ぐにのばして肩の高さまで腕を上げます。
- ひじが下がらないように注意し、息を吸いながら膝を曲げます。
- 太ももと床が平行になるまで腰を落としたら5秒キープします。
- 息を吐きながら膝を伸ばします。
- 3~5を10回程度繰り返します。
背中は反りすぎず、丸まらないように注意してください。
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まとめ
基礎代謝は生命の維持に必要な最低限度のエネルギーであり、基礎代謝を高めれば消費カロリーも増加するためダイエットでは基礎代謝を高めることが重要です。
基礎代謝は主に筋肉量によって決定させるため、基礎代謝を高めるためには筋肉をつくるタンパク質を含んだ食品を食べたり筋トレを行ったりすることが大切です。