食べても太らない体質作りの方法【理想的な食材と習慣とは?】
更新日: 2018年11月03日
みなさんの周りに食べても太らない人っていますか?
食事に行っても、楽しそうに、好きな物を好きなだけ食べている姿は素敵ですよね。でも何故食べて太らないのでしょうか?
どうもさまざまな理由が隠れているようです。そこでここでは、食べても太らない人々の違いと、食べても太らない体質作りには何をすべきかを解説します。
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食べても太らない人の共通点
食べても太らない人の中には、病気や特異体質で太らない人がいます。胃下垂や糖尿病等に起因して太らない人です。
つまり「食べても太らない人」ではなく、「食べても太れない人」です。従って我々の目指すべき存在は、「健康で食べても太らない人」といえるでしょう。
そんな素敵な「食べても太らない人」の共通点を確認してみましょう。
基礎代謝量が高い
基礎代謝量は、ダイエットの話になると必ず出て来る言葉ですが、わかりやすく言えば「何もしなくても使われるカロリー」のことです。
呼吸・消化・血液循環・リンパ液循環などに使われる、生きていくために最低使われるエネルギーです。
この基礎代謝量は一日の総消費カロリーの約60〜70%を占めます。因みに運動による消費カロリーは頑張っても30%程度と言われています。食べても太らない人は、間違いなくこの基礎代謝量が高いといえます。
参考サイト
身体部位では、肝臓、脳、筋肉が基礎代謝量が多くなっています。基礎代謝量が高い「食べても太らない人」は肝臓をはじめとする内蔵が丈夫で、脳をよく使い、筋肉量が多いことが想定できます。
基礎代謝量が高いことに伴い、体温が高いことも想定できます。冷え性・低血圧・肩こりといった症状と縁遠いのではないでしょうか?
腸内環境が良い
「食べても太らない人」は、食べて、そして排泄するというサイクルが早くスムーズであるといえるでしょう。便秘とは無縁かもしれません。つまり排泄サイクルがスムーズである背景は、腸内環境がとても良い状況といえるでしょう。
腸にはとてもたくさんの種類のバクテリア(菌)が生息しています。大別して3つの菌が生息しています。
ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌、ウォルシュ菌などの悪玉菌、そしてそれ以外の日和見菌です。
善玉菌が優勢の状態は、腸内環境(腸内フローラ/腸内細菌叢)が弱酸性に保たれ、腸のぜん動運動が正常となり、排泄サイクルがスムーズとなります。
悪玉菌が優勢の状態は、腸内フローラがアルカリ性に変化し、腸のぜん動運動が弱まり、排泄サイクルがスムーズでなくなります。
またバクテロイデスという日和見菌は“やせ菌”と呼ばれ、短鎖脂肪酸を作り出し、この短鎖脂肪酸が、細胞に脂肪が蓄積するのを防ぐ働きをするのです。「食べても太らない人」はこのバクテロイデスが多いといえるでしょう。
参考サイト
腸内には身体の約70%の免疫細胞(脳細胞に30%)があり、これには必須脂肪酸であるオメガ3(α‐リノレン酸・DHA・EPA)をしっかり摂取されている必要があります。「食べても太らない人」は生命力も強い人ともいえるでしょう。
参考サイト
また腸は第二の脳と言われています。
アメリカの解剖学者であるマイケル・D.ガーション博士は「腸は第二の脳である」という学説を発表しています(日本でも「セカンドブレイン/腸にも脳がある!(小学館)」として書籍化されています)。
腸内には1億の脳細胞が存在しています。これによって腸は脳からの指示を受けずに独立して消化・排泄活動を続けています。
腸は迷走神経という大きな神経を通じて、脳へと感情に関わる情報を送っています。腸内では快楽の神経伝達物質といわれるドーパミンの50%、安心感を与える神経伝達物質であるセロトニン90%を作っています。
特にセロトニンは“幸せホルモン”と呼ばれ、身体の調子を整える重要物質です。悪玉菌が優勢な腸内フローラではセロトニンが作られません(鬱病の原因になります)。「食べても太らない人」は善玉菌が優勢の腸内フローラによって、セロトニンの生成が盛んで、やる気の感情に溢れた、精神的に元気な状態にあるといえるでしょう。
参考動画
参考サイト
10 Brainy Facts About Your Gut (It’s Smarter Than You Think)
食べても太らない人になるための体質作り
前項で食べても太らない人の共通点を探りました。これらの要素をひとつひとつ解決していくことで、食べても太らない人に近づくことが可能となるといえるでしょう。その解決策とおススメのポイントをご紹介します。
肝臓を丈夫にする
実際に肝機能を向上させることと負担を和らげる行動が考えられます。
良質なタンパク質・ビタミンを摂る
タンパク質は肝臓を構成する重要な栄養素で免疫物質・酵素を生成し、ビタミンは抗酸化力を高めます。
良質なタンパク質とは低脂肪タンパク質。大豆(豆腐/納豆)・魚・鳥肉が代表的。
ビタミン類:レバー・貝類(しじみ/牡蠣/アサリ)・たらこ・ウナギ・きのこ等。サプリメントでも。
有酸素運動をする
肝臓が元気のない場合、筋肉は肝臓の解毒・代謝活動を助ける機能があります。
気軽に始める方法は「歩く」ことでしょう。通勤や買物などに取り入れるだけでも効果が期待できます。
自宅でも気軽にできるのは「リバウンダー(ミニトランポリン)」。運動効率が高く、運動嫌いにはぴったりのエクササイズです。リンパ液の動きを活発にし、デトックス効果を向上させます。
暴飲を避ける
お酒の飲み過ぎは肝臓の活動に負担をかけます。
脳の活動を増やす
人間の脳は“怠けもの”の癖を持っています。何故なら思考することで大きなカロリーを消費するためです。
そのために記憶する(潜在意識)機能が発達しているのです。
テレビをなるべく見ない
テレビは脳にとって恰好の“思考停止ツール”です。
時間潰しなら、読書の方がよいでしょう。
学習をする
聞く・読む・書く、インプット・アウトプットを繰り返す。
筋肉を増やす
筋肉量は20歳を境にどんどん減っていきます。
そして基礎代謝量を下げていきます。
無酸素運動をする
腕立て伏せ・腹筋運動・ダンベル運動など気軽に出来るものから始めていきましょう。
良質なタンパク質をたくさん摂る
低脂肪なものを中心に、植物性・魚系・肉系の優先順位で積極的に食べましょう。
便秘を回避する/腸内のバクテロイデスを増やす
水溶性食物繊維を優先して摂る
バクテロイデスは水溶性食物繊維を摂取することで増やすことが可能です。
水溶性食物繊維を含む食物:きのこ・わかめ・ひじき・オートミール・ごぼう・麦・オクラ・アボガド等。
腸内の善玉菌を増やす
オリゴ糖を摂る
善玉菌の栄養源は糖類ですが、通常の砂糖は小腸で消化されてしまい、大腸なで届きません。ところが、分子の小さいオリゴ糖は、小腸で消化されず大腸まで消化されずに届けられます。
オリゴ糖は善玉菌の栄養源となって、善玉菌の増殖を促進します。
オリゴ糖を含む食物:バナナ・ハチミツ・豆類・トウモロコシ・タマネギ・アスパラガス・ごぼう・牛乳等。
参考サイト
プレバイオティクスと腸内フローラ
種々のオリゴ糖の腸内嫌気性細菌によるin vitro資化性試験
参考文献
腸内細菌学 光岡知足(朝倉書店) 編
善玉菌を食品から摂る
ビフィズス菌や乳酸菌の含まれる食品を摂りましょう。
乳製品や発酵食品:ヨーグルト・チーズ・納豆・みそ・キムチ等。
おすすめはバナナヨーグルトシェークです。
バナナ1/2本とヨーグルト100mlとハチミツ小さじ2をミキサーでシェイクします。胃液分泌が衰える夕食後と就寝時間の中間の時間に飲んで下さい。
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まとめ
今回は食べても太らない人の共通点とそこに近づくための体質作りをリサーチしてきました。
食べても太らない人の共通点は「基礎代謝量が高く、腸内環境が良いこと」ですが、そこに至るプロセスは「健康のための選択の連続」のようです。日常生活でのさまざまな“選択”や小さな“コト”の継続が背景にあるに違いありません。
結局、食べても太らない人は、健康な生活習慣を意志なく実行している人であり、無意識のうちにダイエットをしている人ともいえるかもしれません。
食べても太らない人になるための体質作りをひとつからでも始めては如何でしょうか?
そしていつもセロトニンに溢れた健康で幸せな生活を手に入れましょう。