太らないドカ食い「チートデイ」のやり方と正しいリセット方法
更新日: 2018年11月03日
ついつい食べ過ぎてしまう「ドカ食い」。そして、近年耳にすることが増えた、ダイエットの停滞期を効果的に乗り切るための「チートデイ」。
今回は、ドカ食いの原因とリセット方法、そして気になるチートデイについて、その意味ややり方、そしてドカ食いとの違いなど、余すことなくお伝えしてきます!
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ドカ食いとは?
「ドカ食い」とは、その名のとおり、一回に沢山食べることを言います。
「ドカ雪」などの言葉があるとおり、「ドカ」には量が多い、並外れているなどの意味があることから生まれた言葉です。
なぜ「ドカ食い」してしまう?
ではなぜ、後悔すると分かっていてドカ食いをしてしまうのでしょうか?
その原因は、ストレスによるセロトニン不足にあります。
「セロトニン」とは、神経伝達物質の一つで、私たちの心の状態を安定させたり、精神のバランスを整えたりする働きを持つものです。これらのことから「幸せホルモン」とも呼ばれ、これが不足すると、うつ病や不眠症などの原因ともなります。
それだけではなく、セロトニンには満腹中枢を刺激し、食べすぎを防いでくれるという効果もあります。
しかし、心身共に外部から圧迫がかかっている状態、つまりストレスを感じると、セロトニンの分泌が少なくなってしまいます。
そのため、満腹中枢が十分に刺激されず、食べすぎ、ドカ食いにつながってしまうというメカニズムです。
レプチンが正常に働かないことも「ドカ食い」の原因
私たちの体は、食事をすると満腹感を得られます。
これは、「レプチン」という物質の働きによるものです。
レプチンとは、満腹中枢を刺激して食欲を抑えてくれる働きをします。
その語源もなんと、ギリシャ語で「痩せる」を意味するleptosからきているのです。
そして、このレプチンが正常に働かないと、いつまでたっても満腹中枢が満たされず、どれだけ食べてもお腹がいっぱいになりません。その結果、食事が止まらず、ドカ食いをしてしまうというわけです。
そして、得にダイエット中のドカ食いが多い理由も、このレプチンにあります。
ダイエットのために食事制限をすると、レプチンの分泌量が減ってしまうことがわかっています。
なぜならば、レプチンは脂肪細胞から分泌されます。そして、体重が重ければ脂肪細胞も多くあり、そのためレプチンも多く分泌されます。
しかし、ダイエットにより脂肪細胞の量も減ることから、レプチンの分泌量も減ってしまうのです。
このようにレプチンが減少してしまうことから、いつまでたっても満腹感を得られず、そしてある日爆発して、満腹感を感じるまで「ドカ食い」してしまいます。
ドカ食いをリセットする方法は?
ダイエットの敵であるとわかっていても、ドカ食いしてしまったものは仕方がない。気持ちを切り替えてリセットすることが大切です。
そして、ドカ食いをリセットするためのポイントは次の3つです。
- 消化
- むくみ解消
- 脂肪蓄積防止
1.食べてしまったものを消化しよう!
みなさんもドカ食いの翌日にわかりやすいくらいのぽっこりお腹になってしまっていて、なおさらドカ食いを後悔する、などの経験があるのではないでしょうか。
しかし、このお腹は、ドカ食いで摂取した食べ物が消化されず、胃の中に留まっているだけなのです。
そこで、これを消化してあげることで、体重減少、ダイエットにつながるのです。
消化の方法として有益なのが、食物繊維を含む食材を沢山食べることです。
というのも、食物繊維には便通を促す効果があります。
食物繊維には、不溶性と水溶性の2種類があり、不溶性は腸の中で水を含んで膨らみ、便の嵩を増やして排出しやすくします。他方水溶性も、便を柔らかくし、排出しやすくする働きを持っているからです。
食物繊維を多く含む食事は、こんにゃく、海藻、ゴボウ、いも類などです。
ドカ食いのあとには、これらを意識して摂取することによって、早めの消化を促し、ドカ食いをリセットしてあげましょう。
2.ドカ食いによるむくみを解消しよう
ドカ食い、ドカ飲みをしたあとにあらわれるのが、「むくみ」です。これは、ドカ食いによって塩分を過剰摂取したことが原因です。
つまり、塩分の摂取によって血液中の塩分濃度が高くなると、体は水分の吸収によりこれを薄めようとします。そのため、体がパンパンにむくんでしまうのです。
そこで、これを解消すべく、「カリウム」を摂取しましょう。
カリウムには利尿作用があり、これによって体内の水分量を調整してくれます。
カリウムを多く含む食材には、ヘルシー食材として人気のアボカドやバナナ、ビールのおつまみに最適なえだまめなどがあります。
バナナは食物繊維も含むので便通改善効果もあり、一石二鳥です。
3.ドカ食いによる脂肪蓄積を防ごう!
ドカ食いがダイエットの天敵とされる大きな理由の一つに、摂取した食べ物が胃の中に留まっているだけではなく、脂肪として体に蓄積されてしまうことがあります。
そこで、脂肪に変換される前にこれをエネルギーに変える必要があります。
そもそも、摂取した食事は胃で吸収され、グリコーゲンという成分に変化します。
そして、日常で必要なエネルギーとして蓄積されたグリコーゲンが使用されるのです。
しかし、エネルギーとして使われず余ってしまったグリコーゲンは、吸収から24時間ないし48時間で脂肪に変わってしまうのです。
そこで、グリコーゲンを24時間以内に消費できるならば、脂肪が体内に蓄積することを防げます。
ここで効果的なのが、運動をしてエネルギー消費を活発にすることです。
おすすめなのは有酸素運動です。有酸素運動とは、酸素を体内に取り込みつつ、一定のリズムで行う運動のことです。脂肪燃焼効果や、内臓脂肪の減少効果もあります。
代表的な有酸素運動としては、ジョギングやウォーキングがあります。
特に、ドカ食いをしてしまった翌日も会社や予定があるなど、運動時間を摂れない場合も多いでしょう。そんな時は、出勤前に一駅分歩くなどの方法で、有酸素運動を取り入れ脂肪を燃焼しましょう。
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ドカ食いとは違う?ダイエットの味方「チートデイ」
チートデイとは
ドカ食いとは似て非なるものに、「チートデイ」というものがあります。
最近ではブログやインスタグラムなどでも話題のワードとなっており、耳にされたことがある方も多いのではないでしょうか。
「チート」とは、「ズル」や「だます」という意味です。そしてチートデイとは、「ダイエットの停滞期に、食事制限を解除し、食べたいものを食べてカロリーを摂取する」という日のことを言います。
これを設けることで、停滞期を抜け出し、ダイエットの成功率を上げることを目的としています。
ダイエットの「停滞期」が起こる理由と、「チートデイ」のメリット
では、なぜダイエット中にチートデイを取り入れることが、結果としてダイエット成功につながるのでしょうか。その秘訣は、チートデイのメカニズムにあります。
そもそも、ダイエットを続けていると、必ず「停滞期」が訪れます。
これは、人間の持つアラート機能である「ホメオスタシス機能」(恒常性維持機能)に由来します。
「ホメオスタシス機能」とは、人間が生きるために必要な体温や血糖値の調節を行い、正常値を確保し続けるという、生存に必要不可欠な機能です。
そしてダイエットを継続し、一定程度の体重減少が起きてくると、「ホメオスタシス機能」が発動します。
すなわち、ダイエットによる食事、カロリー制限及びそれによる体重減少について、体は「飢餓状態である」と誤解します。
そのため、ホメオスタシス機能が作動して、一回の食事からのエネルギー吸収率を高めるのです。また、飢餓状態に備えてエネルギーを体に蓄えようとするため、運動をしてもエネルギー消費効率が悪くなってしまいます。
これが、ダイエットで停滞期が起こる理由です。
しかし、チートデイを設け、食事やカロリー制限を解除して沢山のエネルギーを摂取することにより、体に「飢餓ではない」という認識を与えます。
すると、ホメオスタシス機能の発動を制限ないし解除することができ、通常通り食事制限や運動がダイエット効果を持つようになります。すなわち、停滞期を抜け出すことができるようになるのです。
このように、チートデイのメリットは、ホメオスタシス機能を解除してダイエットの停滞期を抜け出し、ダイエットを成功に導くということにありました。
チートデイのやり方は?
まず、チートデイを行う頻度ですが、これは特に定められていません。
1週間に1回の頻度で行うのがおすすめです。
週の間隔はご自分のペースでいいですが、かならず「1日」だけにしてください。連続でチートデイを設けることはカロリーオーバーになってしまうことから、逆効果です。
次に、食事に特に制限はありません。基本的には好きなものを食べてOKです。
ダイエットのために糖質を制限している場合には、チートデイに白米などの糖質を摂取し、エネルギーを補給してホメオスタシス機能を解除することもおすすめです。
しかし、一回で大量に食べ物を摂取するのではなく、3食に分けて食事をし、なるべくその都度エネルギーとして消化して、脂肪に変換されて体内に蓄積することを防ぎましょう。
まとめ
以上のように、チートデイとドカ食いは全く違います。チートデイは「ダイエット停滞期」という決められた時期に行い、ホメオスタシス機能を解除して、停滞期を抜け出すという目的があります。
他方ドカ食いは、特に定められた期間でもなく、食べたいときに大量に食べてしまうことです。
チートデイはダイエットに効果的ですが、反対にドカ食いはダイエットの敵なのです。
チートデイのやり方のポイントは次の2点にあります。
- 停滞期に、1日だけ行うこと
- 食べたいものを食べて構わないこと、ただし3食に分けて食事を摂ること
他方、ドカ食いの原因は、次の2つです。
- ストレスによるセロトニン不足
- 減量によるレプチン不足
ドカ食いをしてしまったら、以下の3つのポイントを意識して、早めに解消することが大切です。
- 消化
- むくみ解消
- 脂肪蓄積防止
チートデイとドカ食いに関する知識をしっかりと身に着けて、ダイエットを成功させましょう!