冷やご飯ダイエットは嘘?栄養士が実体験を元に成功する方法と効果を教えます
更新日: 2018年11月03日

はじめまして。管理栄養士の川野です。
今回は、テレビでも扱われた冷やご飯ダイエットについてご紹介します。
嘘でしょ!だって炭水化物はダイエットの大敵…そう思っている方も多いのではないでしょうか。そんな中現れた冷やご飯ダイエット。本当に痩せるの?効果は?期間は?そんなあなたの疑問に、ご飯が大好きな私自身の実体験を混じえて、冷やご飯ダイエットの正しいやり方や成功のポイントをお答えします!
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冷やご飯ダイエットとは
冷やご飯ダイエットの方法
方法は簡単、普段食べているホカホカご飯を冷やご飯に変えるだけです。
冷やご飯ダイエットを考案された栄養学博士の白鳥早奈英さんによると、1日1回のご飯を冷やご飯に変えるだけでダイエットの効果が表れてくるということです。
ダイエットと言えば、厳しい食事制限に適切な運動を併用し、目標体重までは忍耐が必要というイメージが強いので、冷やご飯ダイエットは大変手軽でストレスの少ないダイエットという印象です。
ですが、糖質が主成分の炭水化物はダイエットには向かないのでは?と疑いたくなりますよね。
温かいご飯と冷めたご飯の大きな違い
普段私たちが食べているホカホカご飯を冷やすことで、ご飯の持つデンプンが難消化性のレジスタントスターチと呼ばれる食物繊維様の物質に変わります。
このレジスタントスターチがダイエットに非常に有効的であることが、様々な文献でも報告されており、その信憑性は高いと言えます。
レジスタントスターチについて
レジスタントスターチとは
通常炭水化物はほとんどが小腸内で吸収されエネルギーとして変換されますが、レジスタントスターチとは、「健康なヒトの小腸内で消化吸収されない澱粉および澱粉分解物質の総称」と定義され、いわゆる食物繊維に似た働きをします。
レジスタントスターチは微量ながらに様々な食品に含まれており、その効果は加熱することで減少してしまうことがわかっています。
レジスタントスターチの効果
血糖上昇の抑制
レジスタントスターチは難消化性であり、分解されずに腸内に運ばれていくため、食後の血糖値の上昇を緩やかにし、インスリンの過度な分泌も防ぎます。
血糖値が下がることで空腹感は増しますので、血糖値の上昇・減少を穏やかにすることはダイエットに大変効果的です。
腸内環境の改善
レジスタントスターチは、食物繊維と同様に腸内細菌によって分解・発酵され有機酸を生成します。その有機酸によって腸内運動が活発化し、腸内環境の改善・排便量の増加につながることが報告されています。
また、レジスタントスターチにはプレバイオディクス(腸内細菌の餌を増やすことで善玉菌を増やす)としての働きも認められており、腸内細菌の増加も期待出来ます。
腸内環境が整うことは、ダイエットだけでなく美肌効果もあると言われていますので、女性には嬉しいですね。
満腹感が得られやすい
レジスタントスターチは水溶性ではないので、水分を含んだまま腸内へ運ばれていきます。その為、量をたくさん摂らずとも満腹感が得られやすいのです。
また、腸内細菌によって発酵され生じる有機酸の効果で満腹感が上昇しやすく、間食をやめても空腹感を感じにくくなります。
脂質の代謝を上げる
レジスタントスターチは脂質の代謝をよくしてくれます。
また過剰なコレステロールを体外に排出する手助けもしてくれます。中性脂肪やコレステロールが高い方にもお勧めです。
以上のことから、レジスタントスターチはダイエットだけでなく身体にも良い影響を与えることがわかります。レジスタントスターチは元々食品に含まれていますが、加熱後に冷やすことで、その含有量がまします。
レジスタントスターチは、ご飯だけでなく豆類やパスタ、パンにも含まれています。日本人が日常的に摂取するご飯に着目し、考えられたのが冷やご飯ダイエットです。
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冷やご飯ダイエットの口コミと著者が実践した結果
口コミを探していて、こんな冷やご飯ダイエットの体験談を見つけました。
半年で11キロ痩せられたようです!凄いですね。冷やご飯ダイエットについて詳しく書いていらしたので、興味ある方は是非ご覧ください。
そして私自身、テレビで取り上げられる前から、勉強のため拝見した文献より、冷えたご飯がダイエットに向いているのではないかと思っていました。
次男を出産後、ブクブク成長した体に嫌気がさしつつ、子どもが小さいことを言い訳にダイエットしない日々…そんな中思い出したのが、冷やご飯ダイエットです。大好きな白飯を食べて痩せられるなら、頑張れるかもしれない!と奮起したのです。
結果、2週間でマイナス2キロ!
たった2キロなので見た目にはまだ大きな変化はありませんが、便通が大変良くなりました。ちなみに現在進行形です。
私の実践している冷やご飯ダイエットを紹介させていただきますね。
実践してわかった!冷やご飯ダイエットを成功させるポイント
ご飯はいつもより気持ち柔らかめに炊く
柔らかめに炊くことで米自体にしっかり水分が含まれ、冷やしてもモチモチ感が保たれやすく食べやすいです。
硬めに炊いたものを冷やして食べたところ、パサパサで美味しいとは思えませんでした。
よく噛む
温かいご飯に比べて冷やご飯は硬くなりますし、甘味もグンと増えています。せっかくなので、しっかり噛んでお米を味わってください。
よく噛むことで満腹中枢が働き、少量でも満腹感を得やすくなります。
冷めたご飯が苦手なら、おにぎりに
冷やご飯におかずじゃ味気ない…という時は、おにぎりがオススメです。
好きな具を入れても良し、チャーハンにして握っておくも良し、焼きおにぎりにして冷凍しておくも良し。同じ冷やご飯でも、おにぎりなどちょっと変化を加えるだけで気分も上がります。
我慢しすぎない!
これはどんなダイエットにも共通しています。我慢しすぎてストレスが溜まる一方では、ダイエットが成功したとしても、心身疲れてしまいます。
毎食冷やご飯でも平気な方もいれば、1食でも辛い方がいます。ご自身の可能な中で実践しましょう!
私の場合、冷やご飯があるときには冷やご飯を食べるというスタイルを取り入れました。(ダイエット前は冷やご飯なら食べる直前に温めていました。)
我が家は必ず冷やご飯が出てくるので毎日続けたことになりますが、1日に1食冷やご飯に変えただけで、他はこれまでと大差ない食生活を送りました。
食べるなら朝がオススメ
朝か夜に冷やご飯を食べることが多かったのですが、朝に冷やご飯を食べると数時間後必ずスッキリ便通があります(個人差はあると思います)。
始めは気付かなかったのですが、最近やけに快便だなあと思い出した時期と冷やご飯を食べ出した時期が重なっていたのです。
朝にスッキリすると、身体も軽く前向きになれます。朝時間に余裕のない場合は、夜に冷やご飯を食べると翌朝は快調につながりやすいです。
冷やご飯ダイエットの注意点
急速に冷まさない
うまくレジスタントスターチを形成出来ないので、炊きたてご飯は常温である程度冷ましてから冷蔵庫へ入れて保管しましょう。
4-5℃がレジスタントスターチの形成の適温なので、冷凍保存より冷蔵保存が適切です。
適量を心掛ける
冷やご飯ならたくさん食べてよい、というダイエットではありません。
あくまで、適量のご飯を冷ましてたべるダイエットです。
最後に
いかがでしたか?冷やご飯ダイエット、やってみたくなりましたか?
白米が好きで毎日食べすぎてしまう、そんな方なら尚更お勧めです。
今の日本には、置き換えダイエットをはじめ色々なダイエットが存在しています。摂取カロリーを減らせば、もちろん体重は減ります。ですが、その減少はイコール脂肪が減ったわけではありません。過度な食事制限は正しいダイエットに導いてはくれません。
まずはご自身の食習慣を見直し、冷やご飯ダイエットが合いそうならば是非お試しください。一緒に腸内環境を整え、痩せやすい身体作りに取り組みましょう!