朝ごはんの食事が重要!腹持ちの良いダイエット向き朝食メニューを紹介
更新日: 2018年11月03日
管理栄養士の鈴木です。今回は「朝ごはんを食べる」ことで実践できるダイエットをご紹介します。
朝ごはんは健康的で太りにくい体を作る生活習慣に欠かせない食事です。さらにただ食べるだけでなく、何をどのくらい食べるかも大切になります。4つのポイントで具体的な朝ごはんのイメージをつかんでください。
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パワーの源!炭水化物食品を食べよう
炭水化物とは、ごはんやパン、麺などの主食となる穀類に多く含まれる栄養で、糖質と食物繊維からなります。
朝ごはんに炭水化物を多く含む食品を取り入れてもらいたい理由は、「動くためのエネルギーになる」「腹持ちが良い」の2点です。
糖質を多く含む食品は、動くため、考えるためのエネルギーとなる
糖質は動くため、または考えるための貴重なエネルギー源。学校や会社に行く、さらに活動するために、糖質は朝ごはんに必ず取り入れてほしい栄養素です。
不足すると頭がボーっとしたり、糖質の代わりに分解した筋肉をエネルギーとして使うために代謝の低下を招いたりします。
1日の活力を得るためにも、朝ごはんに取り入れてほしい糖質ですが、一方で、取りすぎも問題です。
糖質のとりすぎは肥満をまねきます。これは動かずに消費されなかった糖質(血糖)がホルモン(インスリン)の作用を経て脂肪になってしまうためです。
もちろんしっかりと運動をしていれば糖質が脂肪になってしまうこともないのですが、現代人の多くは運動不足であることが多く、肥満になりやすいのです。
そこで大切なのが食物繊維です。
食物繊維は整腸作用で有名ですが、実は腸から糖質が吸収される速度を緩やかにする働きもします。吸収が緩やかになると、脂肪を合成するインスリンの分泌を抑えることができるのです。
食物繊維を意識して、エネルギーの源である糖質を摂取することが大切です。
腹持ちが良い糖質と食物繊維を多く含む主食
炭水化物を朝ごはんで摂取してほしい2つ目の理由が、腹持ちの良さです。
ポイントはここでも食物繊維。
食物繊維は糖質が腸から吸収されるスピードを緩やかにしてくれます。
吸収が緩やかであるということは、長時間かけてエネルギーが吸収されるために腹持ちが良いのです。
腹持ちの良さは大きなメリットになります。朝ごはんからお昼ご飯までの間、無駄な間食を我慢せずに控えることができるためです。
腹持ちを良くするためのおすすめの食材が、食物繊維が失われていないお米、つまり、分搗き米です。
米は、玄米の状態で食物繊維が最も多く、精米して白米に近づくにつれて食物繊維が少なくなります。食物繊維の摂取を考えると玄米が良いのですが、慣れないと消化が悪いため胃に負担がかかってしまいます。食べやすい分搗き米(5分搗き米や7分搗き米)であれば美味しく食べることができておすすめです。
分搗き米が手に入らない、または抵抗がある場合は、他の食品で食物繊維を補えば大丈夫です。例えば白米に「ひえ」「あわ」「大麦」などを混ぜた雑穀米もおすすめです。
パンや麺など、小麦製品の場合は全粒粉を使用したものがおすすめです。玄米同様、通常の小麦粉よりも皮や胚芽が残っており、約3倍の食物繊維を摂取することができます。
消費エネルギーを上げる!たんぱく質を摂取しよう
キレイで健康的なダイエットに欠かせない栄養素、たんぱく質
厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、年々、日本人のたんぱく質の摂取量が減っています。また近年、若い女性で不足しがちな栄養素の一つともされています。
皆さんは朝ごはんに、たんぱく質食品を食べていますか?
例えば朝ごはんを食べる時間がないためドリンクや菓子パンなど糖質中心ですませたり、朝ごはんを食べなかったりする人、いませんか?
これでは、たんぱく質は確実に不足してしまいます。
このような食事を続けて、さらに運動不足が続いてしまうと、例え見た目はやせていても実は筋肉が少なく、脂肪の多い隠れ肥満、なんてことにもなりかねません。
たんぱく質摂取が不足する状態が続くと、代謝が上がらないために太りやすい体になってしまいます。20代、30代でロコモ(運動器症候群)と判定される女性が増えていますが、これは運動不足もさることながら栄養状態が悪いことも指摘されているのです。
食事を減らして理想の体重になっても、体の中が脂肪だらけでは健康的な美しさは手に入りません。またたんぱく質が不足すると貧血にもなります。筋肉や血液の元になるたんぱく質を朝からしっかり食べて、積極的に動きましょう。
簡単!たんぱく質食品を朝食に!
朝ごはんを食べる習慣がない人にいきなり朝ごはんを食べよう、さらにたんぱく質もとろうなどとお伝えしても、なかなか実践は難しいですね。
そこでまずは、たんぱく質を多く含む食品を確認しておきましょう。
たんぱく質を多く含む食品は、魚、肉、大豆・大豆製品、卵、乳・乳製品です。
ふだん朝ごはんにたんぱく質を食べる習慣が無ければ、簡単なものから取り入れて下さい。例えば納豆や豆腐、卵かけごはんや目玉焼きなどです。前日の晩に煮魚などをして朝食べるといった工夫もいいです。
ちくわ、シーチキン、ハム、ソーセージなどの加工品もたんぱく質食品です。忙しい朝にはありがたいです。ただ、加工品は塩分が多いため多用は控えた方が良いです。
ヨーグルトやチーズ、また納豆であれば、たんぱく質食品であると同時に発酵食品でもあります。発酵食品は便秘解消や美肌効果など、女性に嬉しい働きをします。
注意していただきたいのが肉の脂身と乳脂肪です。肉はなるべく脂身が少ないもの、例えば鶏の胸肉、豚や牛ならもも肉がおすすめです。乳・乳製品は1日コップ1から2杯が適量とされます。
肉の脂と乳脂肪の摂りすぎは肥満や疾患の原因となりやすいです。
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ビタミン・ミネラルは炭水化物やタンパク質の代謝に不可欠!
これまでに、糖質が動くためのエネルギーになること、たんぱく質が健康的に美しくなるための筋肉や血液になることをお伝えしました。
どちらともとても大切な栄養素です。
しかし、じつは糖質やタンパク質が効率よく体の中で働くためには、ビタミンやミネラルの助けが必要になります。
ビタミンやミネラルを多く含んだ食品が野菜、キノコ、海藻です。
ビタミンやミネラルの中でも特にビタミンB群が、三大栄養素である糖質(炭水化物)、たんぱく質、脂質の代謝に大きく関わってきます。
ビタミンB群の他にも、様々なビタミンやミネラルが糖質やタンパク質の代謝に必要です。
また代謝の他にも、整腸作用やむくみ予防など、美しくなるために必要なビタミンミネラルをたくさん含んでいるのが野菜、キノコ、海藻なのです。
ではどんな野菜、キノコ、海藻を摂ればビタミンとミネラルが十分に摂取できるのか、ポイントは旬と鮮度です。旬の野菜、また新鮮な野菜はそうでないものと比べて栄養素が高いのです。
お手頃価格な旬の野菜、また安定して入手できるキノコや海藻を、みそ汁の具、またきんぴらや胡麻和えなど常備菜にして、朝食にぜひ活用しましょう。
具だくさんのスープや、野菜たっぷりのお鍋などもおすすめです。
注意していただきたいのが、イモ類です。
イモ類は炭水化物を多く含む食品なので、野菜と思って食べていると逆に太ってしまいます。サラダと名の付く料理でも、ポテトサラダ、マカロニサラダなどは炭水化物が主になるので、頻繁に食べることは避けてください。
3:2:1でかんたんバランス朝ごはん
最後に、朝ごはんまた他の食事にも応用できる簡単なバランスのとり方をご紹介します。
バランスはズバリ、炭水化物食品:野菜・キノコ・海藻:たんぱく質食品=3:2:1です!
お弁当で、ご説明します。
用意したお弁当の半分に、ご飯をぎゅっと詰めてください。
次に残りスペースの2/3に、野菜・キノコ・海藻のおかずをしっかり詰めます。
最後に余ったスペースにたんぱく質食品を詰めたら、バランスばっちりな1食が完成です。
実際の朝ごはんでは、お茶碗やお皿に盛りつけて美味しくいただいてくださいね。
残念なことに、個人個人に適したエネルギーは体格や生活活動強度により違うため、ここで簡単にお示しすることはできません。
お弁当箱の容量(500ml)はおよそエネルギーと同じ数値(500Kcal)になるとされていますので、参考にしてください。
少し肥満が気になる人なら小さめのお弁当でご飯が半分以下になるようにしてください。また動くことが多い人なら大きめのお弁当箱にするなど、調節してください。
まとめ
ダイエット中の朝ごはんの食べ方のポイント、いかがでしたか?
肥満を予防して、かつ1日の活力を得るために、炭水化物、たんぱく質、ビタミン・ミネラルを意識して朝食にバランスよく取り入れてください。
炭水化物は動くためや考えるためのエネルギーになるので、朝ごはんに欠かせません。さらに食物繊維を意識することで腹持ちが良く、血糖の急激な上昇を抑えるので太りにくい体質にもなります。
不足しがちなたんぱく質は、必要量を摂取するためにも朝ごはんからきちんと食べることが大切です。不足すると筋肉不足や貧血になりやすく、代謝も落ちて、太りやすくなってしまいます。
野菜・キノコ・海藻は、炭水化物、たんぱく質、脂質の代謝に必要なビタミンミネラルを豊富に含んでいます。朝ごはんでしっかり食べると、各栄養素が体の中でスムーズに代謝し、エネルギーを消費しやすくなります。
朝ごはんを食べる習慣は生活習慣の見直しにもつながります。ぜひ、実践してください。